歴史哲学のおもしろさ
「歴史哲学」と聞いて胸が熱くなる人は歴史オタクのなかでも、かなりの少数派でしょう。 歴史研究の分野では、歴史の大きな流れの中に思念や思想を読み取るという歴史哲学の視点は時代遅れか、邪道のような扱いを受けることが多いのです。 確かに和辻哲郎の『風土』に書かれた環境決定論だの、トインビーの循環史観だの、根拠の曖昧さときたら学生レベルでもわかるほど突っ込みどころの方が多いのですが、思考のシュミレーション […]
「歴史哲学」と聞いて胸が熱くなる人は歴史オタクのなかでも、かなりの少数派でしょう。 歴史研究の分野では、歴史の大きな流れの中に思念や思想を読み取るという歴史哲学の視点は時代遅れか、邪道のような扱いを受けることが多いのです。 確かに和辻哲郎の『風土』に書かれた環境決定論だの、トインビーの循環史観だの、根拠の曖昧さときたら学生レベルでもわかるほど突っ込みどころの方が多いのですが、思考のシュミレーション […]
スイスにフィリップ・デュフォーという独立時計師がいます。 この人は、時計に関わる部品をネジ一本から自分で削りだすという、現代では考えられないようなとんでもない手法で一本の時計を作り出す時計師です。そんな作り方なので当然一年に何十本もつくることはできず、これまでに作られた数も限られていますから、残念ながら実物を拝見したことはありません。 (仮に実物を見たところで一本500万以上するので買えるわけない […]
今まで購入した靴の中で、最もその作りの秀逸さに感動したものといえば、「J.M WESTON(JMウェストン)」の「GOLF(ゴルフ)」に尽きます。 見た目は休日のお父さんがよく履いていそうな極めてオーソドックスなデザインながら、素材・縫製・履き心地全てが完璧です。 ただ、履き心地については注釈が必要で、「1年後の」履き心地という方が正確ですね。かなりタイトめサイズを購入して、革が自分の足に馴染むま […]
トリッカーズのカントリーといえば、ある程度靴が好きな方なら誰しもが知っている名品の一つです。 この靴の魅力は武骨さと不便さを楽しむ、といったところでしょうか。 履きこむごとに味わいの増す、革靴の楽しさがダイレクトに感じられる最高の靴ですが、難点が無いわけではなく、例えば踵の作りがとても大きく、踵が小さい標準的日本人の足型の人が薄い靴下で履くと靴ずれが起きます。 登山に使うような厚手の靴下であれば問 […]
最近出会ったプロダクトの中で一番心を動かされたモノ、それがグローブ・トロッター(globe-trotter)のラゲッジです。 実物に触れるまで、価格が高くて防水性もあまり無くて、なんとなくレトロな製品なんだろうなくらいのイメージで、懐に余裕があれば欲しいものの一つという感じだったのですが、実際に目の前で製品を見て生活の中で使ってみると、これはなんとまあここまで自分の嗜好に合うんだろうか!との驚きの […]
考え抜かれた”シンプル”に徹すること 日々の習慣や行動はもちろんのこと、大げさに言えば、なにを選ぶかによって人格が形成されるという一面があると思いますが、私達は以下のような考えかたで製品を作り、販売をしています。 デザインと料理というのは根源は同じものであると考えています。 料理の心にも通じますが、本来の素材が良ければ良いほど、味付けに頼る必要もなく、手を加える必要も減ってきます。モノづくりのここ […]